内容(「MARC」データベースより)
兄は強盗殺人で服役中。その時、弟は…。断ち切られた兄弟の絆。希望なき世界を彷徨う人生。いつか罪は償われ、傷は癒されていくのだろうか。これはね、考えます。
同じ立場になったことはないですが、考えることいっぱいです。
兄と二人の生活してる弟直貴。
兄が自分の大学進学費用のために、強盗殺人をしてしまう。
残された直貴の苦悩と葛藤の数年間を描いたものです。
世の中のニュースでよく聞くいろんな犯罪。
でも加害者の家族がどうなったのかなんて、それまで考えたことなかった。
苦しみながらも、自分の立場をきちんとわかって生きていく直貴。
でも10代後半~20代の青春時代の彼には、いろんなチャンスが巡ってきます。
バンド活動を始めてデビューしかけたり、コンパに行って彼女が出来たり。
でも、そのたびに、服役中の兄の存在が邪魔をします。
兄にとっては、たった一人の弟へ書く手紙が、生きがいです。
でもその手紙さえ、弟を苦しめます。
直貴の職場の社長の言葉は、胸に突き刺さります。
「差別されるのは当たり前だ」と。
覚悟を決めた直貴。
それを知った兄。
せつないという言葉ではぬるいくらいのラストは、痛いくらい泣けました。
たくさんの人に読んで考えてもらいたいと思いました。
でも正解はわかりませんが・・・
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